感じるという感覚はみんなが持っているものです。ひとつの出来事には「良い」、「悪い」、「どちらでもない」、「どちらでもいい」など、さまざまな感情があります。
このイベントを立ち上げた当初は「平和を次世代に繋げていきたい、伝えたい」と思っていました。そのため、私自身が明確な『平和』を提示しなければとさえ思っていました。時には、メンバーからも「この団体は何をめざしているのですか?核廃絶なら具体的に何をするんですか?」と聞かれることもありました。
私は核兵器は反対です。でも、それをこの団体でやりたいことなのか?と考えた時、違うなと思いました。
私にとっての平和はもしかしたら誰かにとっての不幸の可能性だってあります。
この団体を初めてから変わらずにあるものは
「人生で一度でいいから8月6日の広島は見て欲しい」です。
教科書ではわからない何かを感じてもらえるという想いがあるからです。
つねに次世代の学生や子供達と一緒になって
「『今』このときの平和とは何か?」と問いながら感じていきたいと持っています。
『平和とは何か?』を、音楽や言葉やスポーツや絵などそれこそ
それぞれに感じる方法で現しながら模索しながら進んで行ければと思っています。
Each Feelingsのテーマは、“ひだまり”。
今年で6年目を迎えるEach feelingsの活動を通じ、今では仲間がたくさん増えました。何か明確な目標はないけれど、「平和ってなんだろうね?」と一緒に語り合うことで家族のような仲間意識が芽生えてきました。
私にとって家族はひだまりのようなものです。あったかくてほっとする。帰るべき場所のような。当たり前にそこにあってついついその大切さを忘れそうになることだってあります。
けれど、これは当たり前じゃないんだと、振り返ってはつないでいる手を確かめているようなところがあります。
この時代、ますますみんなかけがえのないぬくもりに涙をするようになってきたのではないかと思うのです。私はひだまりのようなほっこりした思いをみんなの心に残したいのです。いつでも帰ってこれるようなひだまりの場所を。それを願い、まもろうと心を配れること自体が私にとっての平和につながるのではないかと思っています。
玉城ちはる